VIX指数とは何か? 市場の変化をいち早く察知するための手法とは?


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みなさん、こんにちは! マネーの育成術へようこそ!
この記事を開いてくれてありがとうございます。



さて、今回の記事では株式市場の今後の動向を読み解くために役立つ一つの指標を紹介します。

みなさんも株式市場のニュースなどで、VIX指数というものを聞いたことはありませんか?

この指数は今後株式市場において、大きく相場が動くことの予兆を表す指標としてたびたび注目されます。

 

実は今回のコロナウイルス感染拡大が前段階においても、このVIX指数は大きく変動しており、株価が調整局面に入りうる可能性を示唆していました。わたしもそのことに気づいたのが、暴落した後というところで、非常に苦しいところですね。

 

このVIX指数というものは、株が上がるか、下がるかを表す指標ではありません。株が大きく変動するかどうかを表す指標なのです。つまり、今後株価指数が上がるせよ下がるにせよ、現在の値付近の値をつける場合には、VIX指数は小さくなりますが、株価が上がるにせよ下がるにせよ、現在の値から大きく動く場合にはこのVIX指数は大きくなります。

 

今回の記事では、このVIX指数について、

①そもそもボラティリティインデックスとは何なのか?

②VIX指数はどのように算出されるのか?

という2点について書いていきます。

 

この記事ではVIX指数に関して書いていきますが、この指数の正式名称は、CBOE Volatility Index と言います。シカゴ証券取引所が算出しているボラティリティインデックスのため、このような名前がついています。さて、VIX指数はたくさんあるボラティリティインデックスの中の一つのであり、このボラティリティインデックスは、大きく二つに分けることができます。

一つ目は、ヒストリカルボラティリティ

二つ目は、インプライドボラティリティ です。

このVIX指数は、二つ目のインプライドボラティリティであり、ボラティリティインデックスとして注目される指数のほとんどは二つ目の指標です。

この二つ、何が違うのかというと、計算方法です。

ヒストリカルボラティリティの場合には、過去の原資産のリターンの標準偏差を用いて算出しますが、

インプライドボラティリティの場合には、先物取引のオプションプレミアムの加重平均を用いて算出します。

 

詳しく説明します。

ヒストリカルボラティリティの場合には、過去の原資産、つまり、実際に株価や株価指数がどのような値をとって推移したのかをもとにして、ある時を基準として、そのリターンを算出します。そのリターンの標準偏差、つまり、ばらつきを算出するわけです。つまり、この指数の場合には過去のデータを用いて行うわけです。この場合には、実際に運用が効率的であるかどうかを検証するためには役に立つ指標ですが、将来の株価を予想するためには、あまり役に立たない指標であると考えることができます。

その一方で、インプライドボラティリティの場合には、原資産の価格を一切使いません。先物取引の権利行使価格を使います。ただ、権利行使価格のばらつきはそのまま使うことができません。なぜなら先物取引には、様々なものがあります。そもそも先物取引とは、「いつまでに、いくらで、どの資産を、買う(あるいは売る)権利を売買する取引」です。買う(コール)と売る(プット)の2種類に加えて、いつまでに(限月)、いくらで(権利行使価格)という条件を考えるだけで、ほぼ無限の先物取引が生まれるわけです。そのため、条件の異なる権利行使価格の標準偏差を単純に算出しただけでは、市場のばらつきを算出したことにはなりません。では、何をもとにして将来のボラティリティを算出するのか? それがオプションプレミアムです。オプションプレミアムとは、先物取引の権利の対価です。権利を買う人はオプションプレミアムを支払い、権利を売る人はオプションプレミアムを受け取ります。このオプションプレミアムというものは、権利行使価格が原資産価格よりもどのくらい離れているのかということや、限月、そして、コールとプットに応じて、高くなったり、安くなったりします。このオプションプレミアムという数字は、様々な条件を調整して算出された指数であるため、異なる先物取引でも比較対象とすることができるのです。

以上が、二つのボラティリティインデックスの違いなわけですが、ヒストリカルボラティリティの場合には、あくまで過去のデータしか使わないのに対して、インプライドボラティリティに関しては未来の値(こういう言い方は少し違いますが)であり、かつ、実際に行われた取引の値を使っているので、先のことを予想することができるのです。

 

次に本題、VIX指数に関して書いていきます。

VIX指数は、アメリカのS&P500という株価指数の将来のばらつきを算出します。上でも書きましたが、この指標は株価が将来大きく変動するかどうかを表す指標で、この指標が小さい時には株価はあまり動きませんが、大きい時には大きく動く可能性が高いということです。しかし、歴史的に見ると、この指数が大きい時に、株価が上がるというのはほとんどありません。実際に観測されているのは、この指数が大きい時には将来的には株価が大きく下がるときです。だからこそ、VIX指数は別名恐怖指数と言われています。

下のグラフが、現在調べうるVIX指数の最長の動きなのですが、

リーマンショックのあった2008年、そして、今回のコロナウイルス感染拡大の時に、大きく上昇しています。

最初の方で、この指数は株が大きく変化ウするときの予兆であるという話をしましたが、リーマンショックの時も今回のコロナでも同じような予兆がありました。

リーマンショックの時で言うのであれば、その前年2007年には、アイスランドでサブプライムローン問題が顕在化してきて、パリバ証券がミューチュアルファンドの解約を一時的に出来なくした。そして、流動性がどんどんなくなっていき、株価の暴落を招きました。その時のVIX指数は40前後を推移しているだけですが、リーマンブラザーズの破綻をきっかけにVIX指数の暴騰と株価指数の暴落が起きました。今回のことに関しても、もともと2019年の12月頃から債務の延滞など債権債務に関する問題が増えてきていたため、そのころからVIX指数は30代前半を推移していました。そこにコロナウイルスの感染拡大というネガティブサプライズが起こったことにより、市場は混乱を極めたのだと考えることができます。

このようにVIX指数が上昇する時には何かしらの原因があり、そして、何かをきっかけにその問題が顕在したときに、VIXが跳ね上がり、株価が暴落するという流れが一般的なのでしょう。

そして、何かの原因があるときには、VIX指数は30以上になることが多いようです。

通常時には15~25の値をとるVIX指数が、30以上になるときには何かしらの市場が動くが予兆があるときです。

それを目安にして、原因を探ってみるのも面白いかもしれませんね。

 



今回の内容は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございます。
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