みなさん、こんにちは!りょーへーです。
この記事を開いていただいてありがとうございます。
ところで、最近は米中貿易摩擦の関係で安全通貨と言われる日本円の価値が上昇して、円高ドル安基調が強いですよね。私自身も外貨預金に預けていたので、米ドルに関しては、約2%の評価損、豪ドルに関しても約10%の評価損が続いています。しかし、この外貨預金は損切りするつもりはありません。この預金の方針は短期的な為替差益を狙うことではなく、利率をもとにして中長期的に増やしていく予定のものだからです。また、「円だけで資産を保有していたとしても為替リスクが付きまとうだけだから」と考えているからです。
さて、上記のところで「円で持っていても為替リスクがある」ということを書きましたが、円に為替リスクがつきまとうとはどういうことなのでしょうか? 今回は、今まで外貨で運用をしたことがない方や外貨での運用を怖いと考えている方に、外貨での運用は今の資産運用・資産形成には非常に必要なものであるということを書いていきたいと思います。これを読んでいただいて、少しでも「試しに外貨を少しやってみた方が良いかもしれない」と思っていただけたら、幸いでございます。
まずは、円で持っていることの為替リスクに関して深く見ていきましょう。そのためには、日本という国の経済状況の特徴を見る必要があります。皆さんも知っている通り、日本は「超輸入依存国」ですよね。例えば、車を動かすガソリンの原料の石油や天然ガス。これらのエネルギーに関しては、実はほぼすべてが輸入されています。日々食べる食料品に関しても、結局どこかの国から輸入してきたものです。例えば、牛肉に関しては6割以上が輸入品ですし、食の欧米化が進む中で小麦が非常に使用されますが、9割弱が輸入品です。また、日々身に付ける衣料品に関しては、メイドインチャイナを見ることがほとんどですよね。このように、日本は生活のいたるところで輸入品を見かけます。それだけ日本は輸入に依存しているということです。
輸入品は外国から入ってくるものなので、それだけで為替の影響を受けます。例えば、アメリカから10ドルのものを輸入したとします。1ドル100円の時には、日本に輸入されると、それは1000円になります。そして、1ドル80円の時には、800円になりますが、1ドル120円の時にはどうでしょう。1ドル100円の時には1000円で買えていたものが、1200円出さないと買えなくなります。これが円安ドル高です。反対に、1ドル80円になることを円高ドル安と言います。戦後以降、ニクソンショックなどを経て、この50年間ひたすら円高が進んできました。そのため、この時代を生きてきた人々の中には、「まだ円高が進むのではないか?」と考える人も多いようです。
しかし、長期的には円安が進むと考えるのが妥当です。ここからは、「なぜこれから円安が進むのか」ということを書いていきます。
〇なぜ「これからは円安である」と考えることができるのか?
上記で、円安が進むということを書きましたが、それはあくまで「長期的」にはです。短期的には、様々な政治的な要因によりまだ円高が進むかもしれません。しかし、長期的には円安が進むと考えるのが妥当です。ここでは、そのポイントを2つ紹介します。
①為替レートは国力を反映する。
為替レートとは、ある国の通貨と別の通貨の交換の比率を指します。つまり、二国間の通貨価値の比較であると言えます。通貨の価値とは、何なのか?
それは、その国の国力を指すと言われています。国力とは、経済力だったり、生産力だったり、様々なものの複合体です。特に日本は、バブル崩壊以降「失われた20年」と言われるように、非常に低成長が続き、今後も成長力を改善する見込みは立っていません。また、日本は少子高齢化で、人口が減り続ける社会であると言われています。実際に、2015年から総人口は減り続けており、予想ではこのままいくと現在では2.3人に一人が高齢者であるところを2055年には、1.4人に一人が高齢者であると言われるような生産年齢人口(15歳~65歳)の大減少の時代が訪れると言われています。
このように長期的に考えて、衰退の一途をたどるとしか思えない国の通貨を好んで持とうとする人はそうはいないのではないでしょうか? そのため、将来的には円安が進むと考えられています。
②アベノミクスは典型的な円安政策である。
この「アベノミクス」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。ところで、この政策がいったい何のかということを理解している人は少ないと思います。このアベノミクスで、何をしているのかというと、日銀がETFを大量購入しているのです。日銀は必要とあらばいくらでもお金を刷ることが可能です。たくさん刷って、たくさんETFを購入しています。
ETFをたくさん購入することによって、何をしたいのかというと、「お金の価値の下落」です。私は愛知県出身なのですが、愛知県はキャベツの生産量が日本1です。もしキャベツがその年たくさん取れたら、1玉当たりの値段て下がりますよね。逆に、あまり収穫できなかったら、1玉当たりの価格は上がりますよね。これと同じことが、お金にも起こります。日銀がたくさんお金を刷ることで、お金の価値は下落していくのです。
ところで、なぜ政府は「お金の価値を下落させたい」のでしょうか? 政府の狙いは国の債務の解消です。現在日本は、対GDP比率で、2倍以上の借金を抱えています。これが何を指すのかというと、その国が一年間の経済活動によって生み出す価値の2倍の借金をしているということです。ただ、ただこれは通貨の価値を下落させることで、返済することができるようになります。詳しい説明は割愛しますが、歴史的に見ると、多額の債務を抱えた国は「通貨の価値を下落させることで債務の返済を行っている」のです。
上記二つのような理由から、今後長期的には円安が進むと考えることが妥当です。つまり、1ドル100円だった為替レートが1ドル120円になるということです。
〇どうすればよいのか?
将来的に為替は円安に向かうと考えられますが、いくら円安に向かうとはいえ、外貨に両替して現金でタンス預金をしていればよいというわけではありません。現金では、その外貨としての価値は全く変わらないので、円に転換する時に為替変動の影響を直に受けてしまいます。
だからこその高金利なのです。
外貨は日本円よりも高金利でお金を預けることができます。日本円では0.01%が一般的ですが、米ドルや豪ドルであれば、2%前後の金利をつけることができます。例えば、1ドル100円の時に100万円分外貨を購入したとします。この時購入した外貨は1万ドルです。そして、年率2%で10年間運用すると、1.21万ドルになります。10年後に円に戻すとき、為替が全く変動していなければ121万円戻ってくる上に、円安になっていれば、さらに大きく戻ってきます。一方で、もし円高が進んでいたとしても、1ドル82円まで円高が進んでいなければ、預けた金額よりも大きくなって戻ってきます。
このように、外貨は金利が高いので、為替リスクをある程度吸収することができるのです。
また、為替レートは一度下がったら下がりっぱなし、上がったら上がりっぱなしということはなく、5,6年を周期として、上がったり下がったりを繰り返します。10年後の時に予想以上に円高が進んでいたとしたら、外貨で持っていればよいのです。
このように、日本は非常に輸入に依存した国であると同時に、中長期的には円安に向かうことがほぼ確実視されています。また、外貨には為替リスクが常に付きまといますが、高金利という材料があり、為替リスクを低減してくれます。資産の一部を外貨で持つことで、将来の物価上昇に耐えることは決して難しくないと思います。
今回の内容は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございます。
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