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この記事を開いてくれてありがとうございます。
さて、今回の記事では、ポートフォリオを最適化するにあたって、参考にすることができる指標について考えていこうと思います。ポートフォリオの効率性を示す指標として以前の記事では、シャープレシオやインフォメーションレシオがあります。
Contents
ポートフォリオの最適化とは?
ポートフォリオを最適化するとは、どのようなことでしょうか?
運用には必ずリスクがつきもので、大きなリターンには大きなリスクがつきものですし、また、小さなリスクには小さなリターンしか付きません。これは運用における大原則です。リスクとリターンは比例します。
しかし、この関係は必ずしも1対1の関係になるわけではありません。つまり、同じリスクを背負ったとしてもリターンを大きくすることができたり、同じリターンであったとしてもリスクを小さくして運用を行うことができます。
このようなリターンとリスクの関係性からポートフォリオを最適化するということができます。
トレイナーレシオとは?
ポートフォリオの効率性を示す指標には様々なものがありますが、今回はトレイナーレシオについて紹介します。トレイナーレシオのほかにもシャープレシオやインフォメーションレシオなど様々なものがあります。そのほかの指標についてはここでは割愛します。詳細については以下の画像をクリックしてください。
トレイナーレシオの詳細
トレイナーレシオは、これまでの効率性を示す指標と同様、ポートフォリオが背負っているリスクに対して、どの程度リスクを得ることができるのかということを示しています、特に、シャープレシオとは計算式も似ています。
シャープレシオの計算式は、このようになります。
逆に、トレイナーレシオの計算式は、このようになります。
このように、シャープレシオとトレイナーレシオはほとんど計算式の構造が同じです。しかし、異なる点は、除数が何であるかという点のみです。
シャープレシオの除数は、ポートフォリオの標準偏差なので、非常にわかりやすいですね。ポートフォリオの値動きがその程度あるのかということを示しています。
逆に、トレーナーレシオの場合には、除数がポートフォリオのベータです。これが実は大きな違いを生み出す場合もあります。
ポートフォリオのベータとは?
さて、ここで紹介したベータについてですが、ベータとはどのような考え方でしょうか?
ベータとは、今自分が持っているポートフォリオが市場全体の値動きに足してどの程度大きく反応するのかということを示す指標です。多くの場合、このベータは1が境界になることが多いです。
① 1よりも大きい場合
この場合には、自分が持っているポートフォリオは市場全体の動き方よりも、大きく動くことを示します。つまり、あるポートフォリオのベータが1.5である場合、市場全体が10%変動した場合には、そのポートフォリオは15%変動するという意味です。
② 1であるときには、市場全体と同じ値動きをするという意味
③ 1よりも小さい時には、市場全体よりも値動きが小さいという意味になります。
このように、ベータとは市場全体の値動きに対して、現在保有しているポートフォリオがどのくらい大きく動くのかを示しています。
トレイナーレシオが大きいとは? 小さいとは?
次に、このトレイナーレシオが大きいとはどういうことなのか? あるいは、小さいとはどういうことなのかということを書いていきます。
トレイナーレシオは、ポートフォリオのリターンとポートフォリオのベータで構成されています。
トレイナーレシオが大きいということは、
①ポートフォリオのリターンが大きいということ
②ポートフォリオのベータが小さいということ
トレーナーレシオが小さいということは
①ポートフォリオのリターンが小さいということ
②ポートフォリオのベータが大きいということ
このどちらかであると考えることができます。
そして、基本的には、トレイナーレシオが大きい方が効率的に運用をすることができると考えられています。
トレイナーレシオの注意点
とはいえ、やはりデメリットもあります。
先ほど、トレイナーレシオの大小を解釈する方法は主に二つあることを説明しました。
そのため、トレイナーレシオの大小を比較するだけではそのポートフォリオが良いか悪いかを判断することは難しいでしょう。
同じようなアセットクラスで運用をする時に、この指標を使ってポートフォリオを調整したり、分散投資をしたりすることは非常に効率的なことではないかと考えますが、異なるアセットクラス同士で比較してしまうことはまずありえないでしょう。
また、過去のデータを使ってポートフォリオの有効性を測定するこの指標にはいくら考えても限界があります。
まとめ
今回の内容は以上です。一つのポートフォリオの効率性を示す指標として紹介しましたが、とはいえこの指標を参考にして運用をすればよいというものではありませんし、そういうものがあったとしても、すぐに出し抜かれてしまうのではないでしょうか?
とはいえ、リターンが同じであるポートフォリオを比較したときに、このトレイナーレシオがより低いポートフォリオに対しては積立による運用が非常に効果的ではないでしょうか?
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