みなさん、こんにちは! マネーの育成術へようこそ!
この記事を開いてくれてありがとうございます。
今回の記事は、現在対面型金融機関でつみたてNISAを利用して投資信託を購入している人に読んでほしいです。
さて、今回の記事はTwitterなどのSNSでは対面の金融機関で投資信託などの金融商品を購入するには手数料などが高すぎるから、自分で選んだ方が良いというような投稿を見たことがきっかけです。この記事で書くことは、
「対面銀行のほうが本当に手数料は高いのか?」という内容です。
結論から申し上げます。
「たしかにネット証券のほうが手数料面では、対面型金融機関では勝てない。
しかし、つみたてNISAによる積立購入の場合には、対面型金融機関でも同じである。」
ということです。
なので、今回の記事を特に読んでほしい人々は、これから投資を始めようと考えている人ではありません。むしろ、今まで対面型の金融機関で運用をし続けてきた人に対してです。
まず、よくSNSで見かける運用対象としては、株式、ETF、投資信託ですが、上記にもある通り、今回の記事では、株式とETF、そして、一括で購入する投資信託は除きます。話の内容を分かりやすくするために、つみたてNISAで積立投信を購入する場合に限ります。それ以外の場合には手数料という観点のみであれば、圧倒的にネット銀行、ネット証券の方が良いです。しかし、つみたてNISAによる投資信託の積立購入の話に限っては、その限りではありません。
そのことを説明する前に、投資信託の仕組みについて紹介します。投資信託とは、投資家からお金を集めて、その資金をもとに株や債券、不動産で運用を行い、そこで出た利益を投資家に還元する仕組みをとっています。しかし、皆さんはこの投資信託の一連スキームの中で関わっている会社について、どの程度ご存知ですか? 投資信託のスキームの中には3つの会社がかかわっています。
①販売会社
②委託会社
③受託会社
それぞれの役割を説明しますと
販売会社 … 投資信託を実際に販売する会社で、たとえば対面型金融機関で言えば三菱UFJ銀行、ネット証券で言えば楽天証券などがそれです。
委託会社 … 投資信託の運用方針を指示する会社で、例えば日興アセットマネジメントや野村アセットマネジメントなどがそれです。
受託会社 … 投資信託の運用資産を運用管理する会社で、例えば三井住友信託銀行や野村信託銀行などがそれです。
そして、投資信託にはおもに3つの手数料が発生します。
①販売手数料
②信託報酬
③信託財産留保額
それぞれの内容を説明しますと、
販売手数料 … 投資信託購入時に発生する手数料で、運用金額から差し引かれて運用がスタートします。
信託報酬 … 投資信託を保有している間に発生する手数料で、そのパーセンテージ分日割り計算で毎日差し引かれています。
信託財産留保額 … 投資信託を解約する時に発生する手数料のようなものですが、株式型の投資信託の場合には大抵かかりません。
そして、それぞれの手数料に関して、いったい誰が決めて、だれが受け取るものでしょうか?
販売手数料 … 委託会社が設定する範囲内で、販売会社が決定し、販売会社が受け取ります。
信託報酬 … 委託会社が決定し、販売会社・委託会社・受託会社のすべてが受け取ります。
信託財産留保額 … 委託会社の決定し、だれが受け取るというものではありません。
さて、ここで質問です。皆さんは対面型金融機関の投資信託は手数料が高い高いと言いますが、どの手数料が高いというのでしょうか? 販売手数料が高いというのであれば、それは仕方のないことです。しかし、信託報酬までも高いという誤解を抱いていませんか? 信託報酬は委託会社が決定する手数料です。販売会社である金融機関には裁量はありません。
ただこれはあくまで、投資信託の信託報酬の話です。例えば、ロットで投資信託を購入した場合には、販売手数料がかかってしまうので、そういう点ではネット証券にはかないません。
しかし、上記でも話した通りつみたてNISAでの投資信託の積立購入の場合には対面型金融機関はネット銀行と同等になります。
なぜなら、
①つみたてNISAによる投資信託の積立購入の場合には、購入手数料を取ってはならないこと
②つみたてNISAで購入することができる投資信託は、信託報酬の上限が定められていること
③つみたてNISAで管理している投資信託を解約する時には解約手数料を取ってはならないこと
この3点が法律で明記されています。
(参照:税特別措置法施行令第二十五条の十三第十五項の規定に基づき内閣総理大臣が財務大臣と協議して定める要件等を定める件)
また、そもそもつみたてNISAはNISAとは全然違う制度であるということを理解してください。それは、年間の限度額とか、非課税になる期間とかそんな次元の話ではありません。
①NISAの場合には大抵の投資信託は対象になりますが、つみたてNISAの場合には金融庁が認可しなければ、つみたてNISAでの取り扱いはできない。
②NISAであれば一括でも積立でも購入はできるけれども、つみたてNISAの場合には積立での購入しかできない。
ちなみ、上記でつみたてNISAで購入することができる投資信託には信託報酬の上限が定められているということを書きましたが、つみたてNISAで購入することができる投資信託はインデックスファンドだけではありません。インデックスファンドのほうが圧倒的に多いけれども、アクティブファンドもあります。そして、インデックスファンドのほうが手数料は安いですが、アクティブファンドでも、国内のものであれば年間1%以内で、海外のものも含まれると年間1.5%までで保有することができます。しかし、つみたてNISAを利用するなら、インデックスファンドで購入していた方が圧倒的に良いですね。
本題に戻りますが、以上のような理由から、つみたてNISAで積立購入する場合には、どの金融機関で購入したとしても、同一ファンドであれば変わりはないということです。そして、その時に最も注意するべきは、結局投資信託の運用方針のみです。
だから、もし現在対面型の金融機関でつみたてNISAを利用して、投資信託のつみたて購入をしているという人で、ネット証券に移した方が良いかもと考えているのであれば、少し待ってほしい。それでは結局ただ事務負担が増えるだけで、機会費用の損失にしかなりません。
今回の内容は以上です。最後まで読んでくれてありがとうございます。
Twitter(@kaikitouwa)をやっていますので、やっていますのでフォローしてもらえれば更新を見逃しません。
コメントを残す