デジタルクーポンとは?

みなさん、こんにちは!りょーへーです。
今年のクリスマスはいかがお過ごしでしたか? また、仕事納めは昨日でしたか? 私は30日月曜になってしまいました。今年は、最大で9連休なので、どこかに旅行に行く人も多いのではないでしょうか?

さて、今年の12月の株式相場にはすごく驚かされました。12月9日の日本時間の夜、アメリカでのトランプ大統領の発言により、株式相場が一気に上昇しました。日経平均株価は23500円台から一気に24000円台にまで上昇しました。私もその日は23800円くらいまでなら上昇するかなと考えていましたが、まさか24000円まで上がるとは思えませんでした。また、クリスマスというと去年の12月24日に株式相場では日経平均株価が20000円を切って、いよいよリーマンショックの再来かと思えましたが、さすがにそうはいきませんでしたね。この勢いのまま2020年3月くらいに、25000円をつけるのではないでしょうか?

 

ところで、このように株価が大きく上がってくると、どこかで調整局面が来て、日経平均株価も下がるのではないかと考える人も多いのではないでしょうか? このように考える投資家にとって、お勧めできるものの一つに仕組債というものがあります。

 

仕組債なんて言葉聞いたことがある人はあまり多くはないと思います。実際私も、金融機関で営業職に就いてから初めて知りました。

 

仕組債は、イメージとしては定期預金に近く、満期があり、定期的に利息を受け取ることができるようになっています。この利息が通常の定期預金よりも非常に高いため、人気になっている商品です。仕組債にはいろいろな種類があるため、今回はその中の一つの「デジタルクーポン」というものを紹介していきます。

 

仕組債の中には、期間中受け取る利息は決まっているというものもあれば、その時々によって受け取る利息が変わってくるというものもあります。後者がデジタルクーポンです。具体的に言いましょう。例えば、仕組債の中には日経平均株価を参照するものがあるのですが、日経平均株価がどんな数値をつけようが、何%と決まった利息が受け取ることができるものが「通常の」仕組債とするのならば、「デジタルクーポン」は日経平均株価がある数値を上回っているか、下回っているかで受け取る利息が変わってくる仕組債です。

デジタルクーポンの利息受け取りの基本的なところは以上です。次に、その仕組みの詳細に関して記述していきます。今回は日経平均株価を参考にする仕組債を例にとって紹介していきます。詳細を説明する前に、専門用語がいくつか出てきますので、まずはそちらの説明からしていきます。

・当初価格

この仕組債を購入する日の参照指数(今回の場合には日経平均株価)の価格で、計算方法は様々。終値で計算することもあれば、平均値で算出することもある。

・基準価格

利率を判定する基準となる価格。利率判定日の価格がこの価格よりも高い数値であれば、高い利率を受け取ることができ、低い価格の場合には低い利率が適用される。

・トリガー価格

この仕組債は満期というものがありますが、満期前に償還される場合があります。その基準です。利率判定日にこの価格を上回っている場合には満期を待たずして償還されます。その時には、元本保証です。

・ノックイン価格

この仕組債は日経平均株価に動きによって定期的に受け取る利息の利率が変わってくるという話をしましたが、同じように満期までの日経平均株価の動きによって満期時の受け取る金額も変わってきます。その判定基準となる価格がノックイン価格です。期間中にこの価格よりも常に高い価格をつけていれば、満期時に受け取る金額は当初払い込んだ金額を保証します。一方で、期間中に参照指数(日経平均株価)がノックイン価格を下回ると、満期時には時価での償還になります。

 

この用語を知っていれば、仕組債のほとんどを知っていると言ってもよいでしょう。あとは、それぞれの価格がどのくらいになるのかということです。一般的に基準価格、トリガー価格、ノックイン価格の三つは当初価格の何%という形で表記されます。そして、私の金融機関で取り扱っていたのは、基準価格は当初価格の85%、トリガー価格は105%、ノックイン価格は60%です。仮に、当初価格が24000円だとすると、基準価格は20400円、トリガー価格は25200円、ノックイン価格は14400円になります。

仕組債は取り扱っている金融機関によって、条件が様々です。一般的に、基準価格が高いほど基準価格の条件を上回ったときに受け取ることができる利息が高く、ノックイン価格が高いほど利率が高くなります。その一方で、リスクに対する耐久度が低くなります。

 

〇仕組債の良いところ

仕組債には上記のようにノックイン価格という条件が設けられています。この条件よりも高い価格であれば、満期時に元本保証して償還になりますが、ノックイン価格よりも低い価格をつけてしまうと、時価での償還になります。

この条件は逆に言えば、ノックイン価格まで参照指数が下がらなければ、最終的には比較的高い利息と元本保証を受け取ることができるということです。

例えば、同じように日経平均株価に連動するように運用をするものとして、インデックス225などの投資信託がありますが、これは完全に時価物です。なので、換金する時に当初購入した価格よりも1円でも下がっていれば、それでその分損失が確定してしまいます。しかし、この仕組債はそこに幅を持たせています。なので、満期時に少し下がっていても元本を保証して償還されます。

そこで重要になってくることは、この幅がいくらなのかということです。それがノックイン価格なのです。先ほども書いた通り、ノックイン価格が高いほど受け取る利率は高くなり、ノックイン価格が低いほど受け取る利率は低くなるので、バランスが難しいです。期間にもよるのですが、3年から5年くらいのスパンで見た時には60%程度がよいと言われています。日経平均株価などの株価指数は一年間で値動きが上下に20%くらい動く可能性が比較的高いです。だからこそ、少し余裕を持たせて60%くらいが適切なのではないでしょうか?

 

〇仕組債の良くないところ

仕組債も投資信託などと同じように金融商品です。そのため、リスクがあります。この仕組債で特に注意しなければならないことは、これが債券であるということです。

債券は基本的には満期まで持つことを前提としているので、中途換金する場合には各種手数料が発生してしまいます。さらに、仕組債は仕組みを使って比較的高い金利をつけています。なので、通常の債券よりも高い手数料がかかってしまいます。

なので、期間中どうしてもその資金が必要になってしまって、中途換金する場合には損をすると思っておいた方が良いでしょう。

 

 

こういった特徴がある仕組債ですが、ただ預金などに入れておくだけよりかはずっといいでしょう。こういったところから受け取ることができる利息から少し贅沢もできますし。

 

今回の内容は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございます。今回の記事が面白いと思っていただけましたら、ぜひ「いいね」などをお願いします。