みなさん、こんにちは!
6月20日のニュースで米国の代表的な株価指数であるS&P500が過去最高値を更新しましたよね。この指数は、約150年近くの歴史を持っており、そんな指数が今でも過去最高値を更新しているという点で、米国は今でも高成長であるという点を如実に表しています。
この株価指数が過去最高値を更新した要因として考えられていることは、もちろん、その経済の成長性もありますが、それだけではありません。大きな要素として、米国が政策金利の利下げ可能性が非常に高いということです。昨年までは米国では政策金利の上昇局面でした。しかし、今年に入って政策金利は逆に下落局面に入ろうとしています。これは、去年まではアメリカ経済がかなりの好景気でインフレリスクを小さくするために金利を上げるという結果になりましたが、逆に今年に入ってからは景気があまりよくないのではないかという考え方も出てきまして、それに対する予防策として上げた金利を下げるという結果になっています。
ところで、なぜ政策金利が下がると株価は上がり、上がると株価は下がるのでしょうか? 今回の記事では、このテーマで書いていきます。
Contents
●なぜ金利と株価は逆相関の関係にあるのか?
最初に金利と株価の関係性について考えていきます。一見すると、金利と株価には特に関係性がないように見えます。その通りです。金利が直接的に株価を動かしているわけではありません。どういうことかというと、この場合には債券が非常に重要な役割を果たしているからです。債券は、金利の影響を非常に受けます。金利は債券における非常に重要な収入源です。そのため、金利が上がれば債券への買いが集まり、その分債券価格の上昇を生みます。反対に、金利が下がれば債券への売りが集まるので債券価格は下がります。
さて、この時債券へ流入してくる資金や、債券から流出する資金は、どこから来ているのか?あるいはどこに行っているのでしょうか? 一概に株だけというわけではありませんが、株もその一つです。金利が上昇すると、リスク性資産の株をわざわざ所有していなくても、同等程度の収益性が見込める債券のほうが、満期まで保有することで元本がそのまま戻ってくるので、有利です。そのため、同等程度の収益性を見込める株式と債券ならば、債券を保有している方がよいと考えられます。そのため、利上げをすると、株式の価格が下がり、債券の価格が上がります。逆に、政策金利が下がると、債券を保有していても収益を期待しにくくなるために、リスク性資産への資金流入が進みます。このように、金利と株価の関係性には媒介変数として債券の価格が存在します。
●金利が下がると他にどのようなことが起こるのか?
金利が下がると、その国の通貨に対する価値は小さくなります。つまり、通貨安が進行します。金利が下がるとその国の預金に預けていたとしても、大きな利息を期待できません。そのため、その通貨が売られて、他の通貨が買われるからです。今回の場合で言うのであれば、金利が下がったことで、アメリカドルへの魅力度が下がり、他の通貨への魅力が相対的に上がります。実際に現状、アメリカ政策金利の低下が示唆され始めてから、ドル安円高が進んでいます。今後アメリカ経済が回復していく中で政策金利が上昇していく中で、ドル高が進む可能性があります。今後の経済の成長性を見通して、アメリカ経済に投資をしてみるのもよいのではないでしょうか?
今回の内容は以上です。
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